2011年02月08日

谷口眞子「武士道考」

 この分野も女性の優秀な研究者が出はじめた。ご本人はきっと一緒にされたくないだろうが、「歴女」の時代である。男が草食化し、女が男と同じステージに進出すれば、当然こういうテーマに関心が向く。武士道は、女性にとってタイムリーなのだ。

 本書は、無礼の観念にまつわる実力行使の慣行例を周到に分析して、武士道の行為の実態を鮮やかに浮かび上がらせた点に最大の功がある。制度として平和な時代にも武士さしさがどう求められたかは、教訓書による方法もあるが、それでは理想や価値ばかり語られて実態とそれを動かす力学が見えない。史学の方法によって、武士道的行為の実態が明らかにされたのだ。

 結果として、教訓書や文学は実態を反映していない部分があると、切り捨てらられる。西鶴の武家物もそうだ。しかし、理想・異界として描かれるのは、これらの書物では当然のことで、その差異の意味こそ、文学研究・思想史研究の勤めだ。これ以上は言あげしない。なら、おまえがやれという声が上がりそうだから。。。
posted by 雑食系 at 11:38| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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