2011年02月09日

ジェイムズ・モナコ「映画の教科書」

 原題は、How to read a film である。内容的にもこの方がやはり正しい。映画のインフラ・文法・流通・ジャンルを一般にもわかりやすく説いて、映画を読解する方法を、系統だてて語っている。

 どうでもいい映画には、読み返さないが、ひっかかる映画の鑑賞後は、本書を開く。用例も豊富だ。ハリウッド映画には偏らないし、20年代から80年代までまんべんなく引いている。黎明期の用例もしっかり押さえている。

 特に映画の文法の章は、役だった。人間の知覚の生理から説き起こし、具体的なコード・演出・音・モンタージュについて丁寧に解説する。これをもとに映画をみると、文学作品の分析と同じ醍醐味を得られる。
 
 映画史の章では、映画の経済学・政治学・美学の三点から整理する点も画期的だ。これは、文学研究も同じだろう。特に商業出版が定着する江戸前期ならあてはまるはずだ。そういう意味で、文学研究にもヒントを与えてくれる本書であった。
posted by 雑食系 at 00:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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