2011年02月10日

堤邦彦「女人蛇体―偏愛の江戸怪談史―」

 女の原罪を問う―などと言ったら、フェミニストでなくとも、多くの女性を敵にすること間違いない。しかし、もともと女が蛇になるという想像力を支えるのは、そういう偏見とも言える、女性本質論である。

 江戸という時代は、怪談の時代であるが、この女が蛇になる物語が恋物語へと作り変えられてゆく。その根底には悪女という、フェミニストが相対化する価値観は変わっていないが、偏愛とも言うべき恋愛が顕在化してくる点が、江戸の特徴である。

 本書は中世説話から近世小説への展開という文学史的興味から見て、その第一に挙げられるべき成果だ。しかし、ちょと待ってほしい、と思っている。近代における性意識と比較しなければ、やはりこの研究は、一般に対しては、ガラパゴス化してしていまうのでは、と思う。

 なぜ、嫉妬=愛情は「蛇」という記号で表象化されるのか、これは全く私自身の課題でもある。
posted by 雑食系 at 01:11| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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