2011年12月30日

放送禁止映像大全

 「太陽を盗んだ男」(1979)という映画をご存知だろうか?
 無名の物理高校教師が、東海村の原発からプルトニウムを盗み出し、自分のアパートで原爆を製造して、テロリストになる。

 といっても、目的が他愛ない。プロ野球中継を全部放送しろ、ローリングストーンズの日本公演を実現しろ。こんなもんである。ところが、原爆製造費ねん出のため、サラ金から借金していた犯人は、やむなく金を要求するようになる。。。

 この平和な日本のテロリストを沢田研二、対する警視庁の警部を菅原文太が演じた。映像もストーリーも俳優の演技も細かいところにこだわらず、ぶっちぎっている。監督の長谷川和彦は、たった二本撮っただけで、あとは麻雀に明け暮れる、室井滋の同居人となっているが、70年代後半は、映画界の星だった。

 映画の題の原案は「笑う原爆」。いくらなんでもこれでは配給の東宝が難色を示し、この題におちついたが、3.11以降、東京電力やそれを支えた政界・官僚・学者、そして原発の恩恵を受けていた我々こそが、「太陽を盗ん」でいたのだと実感される。今年を振り返っての実感だ。

 この映画の毒については、本書を参照されたい。文学研究でも、一度こういきわどい作品ばかり集めて論じたものをやってみたい、とかねがね目論んでいる。
posted by 雑食系 at 01:09| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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